高知新聞社会福祉事業団 軽費老人ホームA型 軽費老人ホームA型 あかねの里

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掲載日:2017年2月28日

75歳からが高齢者?

 「高齢者は75歳以上から、65歳からは准高齢者」。日本老年学会などがこのほど高齢者の定義を現在の65歳以上から10歳引き上げ、75歳以上に見直すよう提言しました。提言をまとめたグループは要介護の認定率や医療機関の受診率、また死亡率などのデータを10~20年前に比べると、5~10年若くなっていることを示唆、超高齢社会でもみんなが豊かに暮らせるよう社会の仕組みを時代に合わせ備えていく必要がある、と指摘しています。実際、65歳男性の平均余命は1960年には11.62歳でしたが、55年後の2015年には19.46歳となっています。多分、机の一番下の引きだしの書類入れにあるかと思いますが、私も「介護保険被保険者証」が届いた折にはいささか考え込んだものですから、気持ちとしては「よっしゃー」と上ずった方もおられるかと思います。
 
 そもそもなぜ65歳からが高齢者なのでしょうか。19世紀にドイツで年金制度が始まったとき支給対象者が65歳以上だったこと、1965年の国連報告書で高齢社会の定義に65歳以上を基準にしたことなどが挙げられますが、定かではありません。日本での扱いも雇用についてのものが55歳からですが高年齢者雇用安定法では本人が希望すれば65歳まで働けますし、自動車運転の高齢者マークが70歳からとバラバラです。現在65歳以上としているのは、いろいろな公的機関が行う調査で65歳以上を高齢者と区分しているからです。

 65歳を超えても現に元気な人は増えています。マラソンを走破、日本100名山を踏破しても80歳を超えるくらいでないと話題にもなりにくくなっています。60代は若造扱いです。農林業や漁業、その他の商店主など自営業は気力、体力が続く限りは働くことができ、生活が変わることもなく、労働が健康・生きがいにもつながっているようです。しかし、65歳を境に仕事がなくなる勤め人の健康・生きがいはどのように作りだしていけばいいのでしょうか。生活の大きな変化に大方が中途半端になり、心身の健康を壊す人も多いようです。

 現在、永く働くことの選択については、定年制度を無くして従業員自らの意思で退職したり、パートや非常勤を選択したりできる会社も増えてきていますし、年金受給開始年齢と相まってか国も高齢者が働きやすいように法律の整備を進めています。私たちの施設でも高齢者の勤労意欲に報いたいと、掃除や調理などのアルバイトとして働く高齢者に最低賃金時間額715円を上回る800円から1,000円を出す心積もりですが、なかなか応募がないのも実態です。

 一方、「ボランティアをしたい」「社会貢献をしたい」「これまでできなかったことに挑戦したい」「趣味を生かしたい」などとなると、要望の広がりは大きく、未成熟な面があり、個人に任されている部分も多く、必ずしもうまくいっていないようです。企画立案するほうも「社会参加」「グループつくり」などを合言葉に知恵を絞っていますが、妙案はさほど浮かんでいません。しかし、以前に比べ10歳ほどは元気で過ごすことができるのなら、この65歳までに培った経験は公私において生かすことができるし、生かすべきかと考えます。75歳が高齢者と決議されるのなら、高齢者と言われないよう、その前に社会は生きがいつくりを構築してほしいものですし、各個人も若さ維持に努めてほしいものです。

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